要介護者の容態により選択が異なる

在宅医療を用いて介護をする時に生じる問題として、どのような医療サービスを利用するかがあります。そして医師に来てもらうパターンとしては、大きく二通り存在します。まずは、訪問診療です。訪問診療とは、あらかじめ決められたスケジュールで医師が定期的に自宅に診察に来る事です。

どんなに腕のいい医師であっても、症状が進行してしまえば手の施しようがありません。しかし、訪問診療であれば状態が悪化する前に手を打つ事ができます。例えば、週に三回など決まった日時に来てもらう事で、コンスタントに様子をチェックする事ができるため些細な変化にも気づきやすく、結果としてその時々で最適な処置を施す事ができます。

これに対して、もうひとつが往診です。往診とは、利用者の家族からの連絡を受けて、医師が自宅に診察に来るというものです。来てもらう回数を必要最低限に抑えられるため、かかる費用が少なく済み、家計を圧迫する心配がありません。自宅で介護をしようとすると、様々な専用の道具をそろえておく必要があります。レンタルをするにしてもそこそこの数は必要です。上手に往診を活用する事で、限られた予算の中で十分に質の高い生活を送れるのです。

訪問診療と往診、どちらが最適なのかは要介護者のコンディションによる部分が大きいです。症状が進行しているようなら、前者の訪問診療の方が安心です。一方、比較的元気に生活できているなら、具合が悪くなった時だけ医師に往診に来てもらうスタイルでも良いでしょう。